こんにちは。吉村和也です。
2025年8月10日、岐阜地区陸上競技選手権大会で初めて審判を務めさせていただきました。
私が担当した投擲種目には、大学生ボランティアが約10名。
そして、来年度の部活動地域移行に備え、指導者や審判員の資格取得を目指す方々が、実務経験を積むために参加していました。
そこには間違いなく「子どものために」という志がありました。
こうした献身があってこそ、日本のスポーツは支えられています。
まず、その尊い思いに心から敬意を表したいと思います。
しかし、実際に現場に立ってみて、いくつかの課題を強く感じました。
1. 実務経験の形式化
資格取得条件である「実務経験3回」が、形式的に消化されてしまっているケースが多く見られます。なぜその動作が必要なのか、どのように判断すべきかという体系的な教育が不足しています。
2. 長時間拘束の現実
朝7時集合、17時解散という長時間拘束。主要スタッフはさらに長くなります。これでは現役世代や若い保護者が継続的に関わるのは難しいのが現実です。
3. 無償を前提とした運営構造
善意と体力に依存し続ける運営は、若い世代や新しい人材を呼び込みにくく、人材不足と高齢化を招きます。
加えて、申し込み手順の煩雑さ、紙書類の多さ、過密な試合スケジュールなど、改善できる点はまだ多く残されています。
私がこうした課題を挙げるのは、決して批判のためではありません。
無償ボランティアの価値を否定するつもりもありません。
むしろ、支えてくださる方々の思いを未来へつなぐために、持続可能な仕組みが必要だと考えています。
そこで大切にしたいのが「三方よし」の視点です。
『 選手よし』
選手がベストコンディションで臨める環境づくり。過密日程や進行の混乱は選手の力を削ぎます。
『 支える人よし』
審判やスタッフが無理なく続けられる体制。有償化や負担軽減によって責任感と質を高め、新しい人材を呼び込む。
『運営よし』
財源と人材が安定し、大会を未来へ継続できる基盤づくり。地域や観客からも支えられる仕組みに。
そのための一つの具体策が、審判員・スタッフの有償制度です。
小さな負担を多くの人で分かち合えば、現場の環境を大きく変えることができます。
【大会運営財源モデル(例:1日大会)】財源項目 単価・条件 想定額(万円)
参加料上乗せ | 100円/人 × 延べ1,000人 | 10 |
観客協力金 | 100円/人 × 500人 | 5 |
スポンサー協賛 地元企業協賛 | 1〜数社 | 10 |
公的補助金 スポーツ振興・地域活性化枠 | – | 2 |
合計 27万円
この規模なら、審判員やスタッフに日当や時給を導入でき、ペーパーレス化や申し込み簡略化、スケジュール適正化も進められます。
部活動の地域移行は、単なる「大人の働き方改革」ではありません。
未来のスポーツ環境をつくる大きな転換点です。
今ならまだ間に合います。
子どものために、そして未来のために。
すべての関わる人が報われる、本当の意味での「選手ファースト」を目指して、これからも行動していきます。
それでは、皆さまの一日が幸せでありますように。
今日も、「すべては未来のために^ ^」に来てくれてありがとうございます。