こんにちは。吉村和也です。
本日は、岐阜市の「大杉一般廃棄物最終処分場」を見学いたしました。
事前に提出していた質問にもすべて丁寧にご回答いただき、理解が深まりましたので、ここに情報を共有いたします。
また、今回は三輪南地域の住民の方と共に見学させていただいたこと、市職員のご対応心より感謝申し上げます。
【施設概要】
所在地:岐阜市大字山県岩字大杉奥洞1045番地
供用開始:平成24年(2012年)1月
岐阜市で5か所目となる最終処分場
埋立総容量:270,000㎥
残容量:122,798㎥(令和7年5月末時点、約45%)
埋立終了の見込み:令和16年度(2034年度)ごろ
【ごみ行政の将来像】
岐阜市は、ごみ排出量の年間10万トン以下への削減を目指しています(令和5年度実績:12.2万トン)。
そのための重点施策として、**3R(リデュース・リユース・リサイクル)**のさらなる推進が掲げられています。
【埋立延命策】
当初は令和8年度に埋立終了の予定でしたが、ゴミの減量や、焼却灰とセメントを混合した安定埋立によって令和16年度まで延命が可能となる見込みです。
跡地の活用については未定で、地元との協議が必要です。
【維持管理と安全対策】
施設の運営・管理費は年額約1億2千万円。市民1人あたり年間約305円の負担となっています(人口約39万人)。
ガス対策はパイプによる空気循環で、灰の安定化を図っています。
また、浸出水(しんしゅつすい)は集水→ポンプ→貯水槽→処理→下水道へと流す安全設計。耐震性も確保されています。
【地域との関係性】
毎年6月に、「三輪北地区一般廃棄物最終処分場連絡協議会」を通じて地域説明会を実施。
苦情があった場合は現地で対応しており、現時点で処分場が原因とされる問題は報告されていないとのことです。
【リサイクルと減量への取り組み】
令和4年度から、プラスチックの資源化が始まり、令和5年度は約4,500トンを回収。
分別ミスには「イエローカードシール」で注意喚起を行っています。
不法投棄には啓発と現場対応を継続中です。
【広域連携と次期処分場】
現在、岐阜市単独で運営しており、近隣自治体との広域連携は未実施。
将来的な新たな処分場候補地としては「出屋敷地区」が想定されています。
【見学と啓発活動】
見学者は年約500名。
うち小学生が300名、自治会など地域住民の方が200名ほど。
再使用品抽選会などの啓発活動を通して、3Rの重要性を伝える工夫もなされています。
【所感】
現地を訪れてまず感じたのは、施設の清潔さと静けさでした。
「ごみ=汚い」というイメージが一変。
搬入車両も1日4~5台程度で、見学中に一台も遭遇しませんでした。
これからごみ袋の有料化が進み、さらなる減量が期待されます。
しかし、制度だけでなく「見て、感じる」ことが人々の行動を変える第一歩です。
今後、ウォーキング見学会や親子向け体験など、市民が気軽に訪れて学べる取り組みが求められると強く感じました。
ごみと向き合うことは、未来と向き合うこと。 できることを一つずつ、みんなで考えていきたいと思います。




